マイクロソフトが「携帯型ゲーム開発のベストプラクティス」を公開
マイクロソフトは、携帯型デバイスに向けてゲームを開発する開発者に向けたノウハウのブログポスト「Best Practices for Handheld Gaming Development」を公開しました。Xbox Allyなどの新世代ハンドヘルドゲーミングデバイス向けの開発指針を解説しています。

著者はXbox Game Studios テクニカル プログラム マネージャー、ディーン・ヒューム氏です。
ハンドヘルド型への対応に関するポイントを解説
記事では、主に5つのポイントで解説が行われています・
・ネイティブコントローラーサポート
コントローラーのサポートは、MicrosoftのGameInput APIを使用することで、開発者は入力ロジックを一度書けば全プラットフォームで展開でき、新興ハンドヘルドデバイスやクラウドストリーミング環境との互換性も確保できるとしています。
・バッテリー効率重視のパフォーマンス
ハンドヘルドデバイスでは電力消費が重要です。これらを抑える仕組みとして、「VSyncによるフレームレート制限」「アップスケーリングの活用(FSRなど)」「アイドル時のフレームレート削減」「ハンドヘルド専用ゲームモード(Low Power、Default、Full Power設定)」が紹介されています。
・オフライン対応
外で手軽に遊ぶスタイルのため、ネットワーク接続が保証されない環境でのプレイサポートが必須といます。XGameSaveFiles APIを使用することで、オフライン時のローカル保存とオンライン復帰時のクラウド同期を実現できるとしています。
・アクセシビリティ配慮
テキストの可読性基準を以下のようにガイドしています。
•1280×720画面:テキスト高さ最低9ピクセル(推奨12ピクセル以上)
•1920×1080画面:テキスト高さ最低14ピクセル(推奨16ピクセル以上)
・クロスデバイス対応
ハンドヘルドデバイスで始めたゲームを他のデバイスで続けられる「Play Anywhere」体験の価値についても紹介されています。家で遊んでいたゲームの続きをシームレスに外でもできる、という体験は魅力的です。
Xbox Allyの詳細なスペック情報も公開
あわせて、「Xbox ハンドヘルド ゲーム開発者リソース ハブ」のページも公開。2つのエディションの詳細なスペックが公開されています。
https://developer.microsoft.com/en-us/games/resources/handheld-development

Steam DeckやAyaneo、GPDWIN、ROG Ally、Legion、MSI CRAWなど、ここ数年でハンドヘルド型ゲームデバイスは多種多様な機種が発売されてきました。Xbox Allyが加わることで、ゲームファンが携帯型デバイスでの快適性を一層重視する傾向が考えられます。ゲームをより多くの環境で遊んでもらえるように、本ドキュメントを参考にゲームの最適化を行ってみてはいかがでしょうか。