インディーゲーム展示会「Indie Games Connect 2023」”開発者向け”レポート
2023年4月30日(日)、コナミクリエイティブセンター銀座 2階 esports 銀座 studioにて、「Indie Games Connect 2023」が開催されました。
https://www.konami.com/games/event/igc2023/
Indie Games Connectは「クリエイターとユーザー、またはクリエイター同士の交流の場を作りたい」という思いから、株式会社コナミデジタルエンタテインメント(以下KONAMI社)主催、銀座インディーゲームもくもく会(週末Unityもくもく会から改名)の協力により、昨年からスタートしたインディーゲーム展示イベントです。
様々な点で他とは異なる特徴があったイベント
昨今はありがたいことに数多くのインディーゲーム展示イベントがあります。そんな中で本イベントは「出展無料」「一般参加無料」という大盤振る舞いなのが大きな特徴です。主催がゲームイベント出展経験の豊富なKONAMI社ということもあり、多くの注意書きパネルや手慣れたスタッフやメディア対応が快適な運営を実現していました。
会場は普段e-Sportsに使用されていることもあり、備え付けの巨大な画面によるPVが目を引きました。
場内は原則撮影禁止となっていました。取材や撮影に関しては、3種類のネックストラップによる区別(取材OK撮影OK・取材OK撮影NG・取材NG撮影NG)があり、さらに同一属性のブースが固めて配置されていました。これは展示側としても取材側としてもありがたい試みだと感じました。
高い注目度と会場内の様子
大手ゲーム会社の主催ということで、本格的な撮影機材を用いた取材を行うメディアも複数来ていました。
銀座という立地と日曜開催、入場無料という条件があってか、小さなお子様連れの親子が見受けられました。その反面、海外からの来場者、出展者は多くなかったように見えました。
早い時間は天気がすぐれなかったにも関わらず、広めの会場にも関わらず開場後ほどなくして満員となり、12時過ぎの時点でも入場待機列がありました。入場制限を敷いていたのか、会場内に多少の混雑はあれど特に混乱はなかった様子です。
ブースの展示については、全体的にあっさりしていたように思えました。試遊用端末+管理PCのみといった体制も多く、また試遊のための高い位置にディスプレイを設置する、などの調整をしているブースは少なめだった印象です。ノート1台でも気軽に出展できる雰囲気だったとも言えるでしょう。
セミナー実施や学生選手権の開催も特徴
協賛各社による、開発者向けのセミナーが併催されていたことも特徴のひとつです。事前応募制のゲーム開発者向けセミナーと、出展者向けの相談会が開かれていました。ただし、出展者が参加しようとした場合は、必然的に自分のブースから離れる必要があり、一人出展ではなかなか大変です。盛況のなかでブースを離れなくてはならないため、やや参加者には負担になってしまっているかもと思えました。
Indie Games Connect 学生選手権は今年から始まったコンテストで、当日は授賞式が行われました。エントリーは1月に行われており、選考の過程において業界関係者からアドバイスや相談などが受けられる機会があったようです
一般来場者は授賞式に参加することはできませんが、開場中は入賞作品がプレイアブル展示されており、自由に遊ぶことができました。残念ながらブースは少々わかりにくい位置にあったため、試遊している人はあまり見受けられませんでした。もしかすると、急遽展示に加えられたのかもしれない、という印象を受けました。
参加無料・入場無料イベントは開発者に対してどのような影響となるか
昨年に引き続き、「Indie Games Connect 2023」はKONAMI社という大手ゲーム会社の主催のもと、アクセスがよい場所でスタッフが充実しつつ、「無料」という大きなインパクトがあります。無料という大きな強みにより他イベントへの影響が大きかもと予想されていましたが、むしろ昨年より、イベントは増えている状況です。大手ゲーム会社によるインディーサポートのひとつのポジションを確立したと言えるでしょう。