プロシージャルオーディオミドルウェア「GameSynth」βプログラム開始
ゲームオーディオ系のツール・ミドルウェアを提供する新潟の会社「Tsugi」は、新たなツール「GameSynth」のβテスターを募集開始しました。
http://www.tsugi-studio.com/web/jp/products-gamesynth.html
GameSynthは、ゲームにおける効果音開発にユニークなアプローチを提供するミドルウェアです。
GameSynthは、現在Tsugiが開発中のマルチプラットフォーム・プロシージャルオーディオミドルウェアです。
ハイクオリティのゲーム効果音を素早く手軽に作成し、またランタイム方式で様々な効果音バリエーションを生成します。ゲームシーン内のコンテクストと連動し、表現に沿うように効果音をダイナミックに変えていくことも可能。また、大きなメモリを消費しないというメリットもあります。
これだけ読むと「何言ってだ」という感じですが…
■従来の効果音制作
効果音生成ツールや録音で、元となるwav/aiffを作る→ogg等に圧縮してゲームプロジェクトに登録→ゲーム上で再生、または音程変更しながら再生
■GameSynthが提供するプロシージャルオーディオ制作
ツール上でプリセットから音を選び、パラメーターを調整して必要な音を生成→wav/aiff化せず、かわりにライブラリファイルと設定ファイルをゲームプロジェクトに登録→ゲーム上で再生
というアプローチになります。
通常のアプローチでは効果音の種類を増やすたびにwav/aiffデータが必要になり、容量が増大しますが、GameSynthの仕組みならば数キロバイトのパラメーター情報しか増えません。また、指定できるパラメーターは「ランダム」の要素もあるので、再生されるたびにバリエーションの異なる効果音を作ることができます。(ざっくり説明、詳しくは公式サイトで!)
動画を見ていただくと、そのコンセプトが少し伝わるかなと。
開発者のデメリットとしては、専用のライブラリをゲームに組み込む必要が出るぐらいでしょうか。
しかしUnity, Unrealに対応しているので導入は簡単なはずです。(筆者もベータに申し込みました。)
プラットフォームは明記されていませんが、申し込みフォームのアンケート項目を見るにモバイルの他PS4, Xbox One, Switchに対応を検討されている様子です。
インディーゲーム開発において、効果音の悩みはつきものですので、こうしたツールの導入は非常に大きなポイントです。
正式販売時期、価格ともに未定ですが、インディーライセンスがあるといいなぁと思っています。