無償のサウンドファイル音量調整ツール「Volt 2」ベータ版を公開、大量ファイルを効率的にチェック・調整

株式会社INSPIONは、大量のオーディオファイルの音量調整を行うデスクトップアプリケーション「Volt 2」のベータ版を公開しました。本ツールは商用・非商用を問わず無償で利用可能です。
測定と調整をひとつの画面で完結できる音量管理
Volt 2は、ゲームや映像制作において必要となる大量のオーディオファイルの音量管理を効率化するツールです。LUFS(ラウドネス値)やピークの測定値をもとに複数ファイルの音量を確認・調整し、そのまま書き出すことができます。音量測定ツールと波形エディタを行き来するといったことがなくなります。
「2」では、新たにmacOS(IntelおよびApple SiliconのVentura以降)に対応し、Windows 11と合わせて幅広い環境で利用できるようになりました。また、モノラルから最大8チャンネルまでのマルチチャンネルオーディオに対応しています。対応フォーマットはWAV、AIFF、FLAC、OGG、MP3、AAC、M4Aと多岐にわたり、読み込みだけでなくフォーマット変換を伴う書き出しも可能です。
そのほかの目玉機能は以下の通りです。
・マルチチャンネル 対応: 1~8chまでのチャンネルに対応
・True Peak / Sample Peak 測定: ラウドネスに加え、ピーク値を個別に測定・表示
・ループポイント表示 / 再生: ループポイント情報の表示・再生
・再生オプション: リストの連続再生、ファイルをまたいだ再生位置キープ
・異常検知: クリップ、歪み、非ゼロクロス、空白、実質モノラルを自動検出
・表示スタイル: 条件ベースのハイライト・フィルタをプリセットとして保存
・詳細パネル: 基本情報・ループ情報・レベル情報・制作情報・異常検知を一覧表示
・カスタマイズ: テーマ(ライト/ダーク)、文字サイズ、表示言語、キーボードショートカットの変更
「異常検知」は特に注目の機能で、オーディオファイルの異常を自動で検出する機能です。クリップ(音量が大きすぎて波形が上限値を超えてザラザラする現象)や歪み、意図しない無音区間、実質モノラルといった見落としがちな問題を自動的に検出します。これにより、実装前の品質チェック作業を補助します。
インターフェース面では、条件に応じたハイライトやフィルタリング機能が用意されており、大量のファイルを整理して表示することができます。また、テーマ(ライト・ダーク)、文字サイズ、表示言語、キーボードショートカットの変更など、ユーザーの好みに合わせたカスタマイズも可能です。
様々なサウンドツールを開発する稲森氏の最新作
開発は、サウンドファイルのライブラリ管理ツール「Ready」の開発者でもある稲森崇史氏です。
稲森氏はこれまでも「Inamon’s Sound Tool Lab」としてサウンドファイル管理やWAV切り出しなどのツールを開発・公開してきました。2025年12月1日に株式会社INSPIONに入社し、ツールの開発・公開の活動が同社の支援を得る形になり「Volt 2」の公開につながっています。
ゲーム開発において、効果音やキャラクターボイス、BGMなど多種多様なオーディオ素材の音量を均一に揃える作業は、ゲームの品質を左右する工程です。手作業かつ複数ツールをまたいで音声ファイルを確認し調整するには多くの時間がかかりますが、Volt 2を活用することで効率的に作業を進めることができます。インディーゲーム開発者にとっても、エンジンに取り込む前のチェックとして活用できます。
現在ベータ版として提供されているため、今後のアップデートで仕様が変更される可能性があります。興味のある方は、自身のプロジェクトで本ツールを試してみてはいかがでしょうか。





