Unityサウンド演出実装の「実践チュートリアル」が CRI ADX公式サイトにてスタート
Unityなど様々なゲーム開発環境のサウンド演出を強化するツール「CRI ADX」の開発元である株式会社CRI・ミドルウェアの公式サイトにて、同製品活用事例についての新しいチュートリアルシリーズ「実践編」が公開されました。フィールド上の大きな川や森の環境音を表現する「面音源」の実装などが紹介されています。
CRI ADXとは
「CRI ADX」は、UnityやUnreal Engine 5をはじめとする多くのゲーム開発環境のサウンド機能を拡張するSDKです。
CRI ADXに付属のオーサリングソフトウェア「CriAtomCraft」を使用し、音声ファイルに情報を追加することで、ランタイム上でのピッチ変更、ランダム再生や音声のブレンドなどの操作の実装を容易にします。
主な特徴として
・インタラクティブ・ミュージックなどの楽曲演出
・効果音の高度なボリューム管理やバリエーション制作
・ボイスデータの効率的な管理
などの機能を得意とするほか、サウンドデータには独自の圧縮形式を用いることで、高圧縮、低遅延の再生を可能とする点も特徴です。
「CRI ADX」は、特定の条件を満たす開発者であれば、無料版である「CRI ADX LE」を使用することができます。
詳しくはこちらから
ゲーム内の音声再生をより効率化させるサウンドマネージャーの公式プラクティス
CRIADXの公式チュートリアルはしばらく更新が減っておりませんでしたが、この度新しくチュートリアルシリーズの更新が再開。現在は第2回まで更新されています。
今回のチュートリアルでは、Unity向けに、基礎となるサウンドマネージャーの作り方についての方法が記載されており、マネージャーに再生Cueを入力、管理できるような簡単な実装例が紹介されています。
サウンドマネージャーはBGMやSE再生の基礎であり、ゲーム内のあらゆるオブジェクトが接続することから、高度な音声管理機能を実装する必要があります。
チュートリアルの中では、ADXの基本音声再生機能である「CriAtomExPlayer」と、音声の再生状況、パラメーター管理用クラス「CriAtomExPlayback」を用いた機能の実装方法が紹介されており、外部スクリプトからの音声再生、引数を変更することによるピッチ変更、 再生中のSEの音量変更などの実装方法が記載されています。
同ページで配布されているサンプルデータをダウンロードすることで、実際の動作を確認する事ができる他、自身のプロジェクトに使用したり、このスクリプトを元に、自身のプロジェクト向けに改造することもできます。
チュートリアルは、今後も新しいシリーズが更新される予定です。
第1回のチュートリアル「面音源」はこちら
第2回のチュートリアル「サウンドマネージャー」はこちら
その他CRI ADXの最新情報
・CRI ADXにヤマハの仮想立体音響ソリューション「Sound xR™」を標準搭載
音声をより立体的に再生するソリューションとして、新しくヤマハの「Sound xR」が標準搭載されるようになりました。2024年2月に発表されたばかりの機能で、今後の展開が注目されます。