「デジゲー博2020」に見るニューノーマル時代のインディーゲームイベント

[UPDATE 2020/12/14]
デジゲー博準備会より、開催から2週間経過後、感染者報告がなかった旨の発表がありました。

2020年11月29日(日)、秋葉原UDXにて同人・インディゲームオンリー『デジゲー博2020』が開催されました。http://digigame-expo.org/

新型コロナウイルスの影響下により多くのインディーゲームイベントが中止・オンラインに移行する中、デジゲー博は多くの対策を盛り込んだ形で実地開催を行いました。

感染症対策により、サークル数は例年の半分に

開催にあたり、新型コロナウイルス感染症への対策として大きな変更がありました。まずは、サークルスペースの大幅な仕様の変更です。例年、長テーブル半分を「1スペース」としていたものを、今年はテーブル1台を1スペースに。さらに、通路などの配置についても余裕が大きくとられ、人が密にならない間取りに変更されていました。

入場人数の管理と入場制限がある可能性も事前に告知がされていました。また、入場チケットはPeatixを使った事前購入制となりました。これは、来場者に連絡ができるようにするためのものと思われます。

https://digiex2020.peatix.com/

そして、もしも「緊急事態宣言」や同等の休業要請、国や会場から自粛を要請された場合については中止する、という旨も予告していました。当日は感染者数の増加はあれど宣言には至らなかったため、開催となった形です。

サークル側の感染症対策

マスクの着用は全員が行っていましたが、加えてフェイスプレートを重ねて利用している方もいました。

ほとんどのサークルスペースにおいて、ハンドポンプ式の除菌ジェルが設置されていました。ゲームの展示イベントではもとより多くの人がコントローラーを触るため、新型コロナ以前から「コントローラーを拭くための除菌シート常備」は展示サークルのノウハウのひとつでした(筆者も昨年までの出展では除菌シートを利用していました。)。今回はそれがジェルに置き換わった印象です。また、使い捨ての手袋を用意しているサークルもありました。

「シューフォーズ」開発チームはいつもの白衣にマスク+フェイスプレートでばっちり
サークルOHBA堂はポリエチレン手袋を用意

採用しているブースは多くありませんでしたが、サークルと来場者の間に透明のカバーシートを設置しているところもありました。物販が中心の展示スタイルの場合は、この形が有効なようです。

「ジラフとアンニカ」の紙パレット氏は、物販中心のためこのスタイル
サークルAxiaBridgeは「PO.SU.TA.」の感染症対策セットを利用

本来コントローラーやタッチパネルはアルコールなどの除菌はご法度なプラスチック製品であったりするのですが、こうした場面ではそうもいっていられません。開場は人が増える場面もありましたが、例年よりも非常に静かで落ち着いたイベントになった印象でした。

あらためて感じる「実地開催イベント」の重要さ

取材を行う中で出展サークルから聞こえてくる声としては「最近はゲーム開発者や関係者とコミュニケーションできる機会がとにかく少ない」ということです。例年さまざまなインディーゲームのイベントが行われ、そこで開発仲間と知り合ったり、パブリッシャーから声がかかったり、メディアに取り上げられるということが作家や作品のステップアップに非常に重要でした。

ゲームは家の中で遊ぶことがほとんどであるため、ゲーム産業全体においても、新型コロナウイルスの影響は直接は受けませんでした。しかしながら、新進の作家については機会の減少がじわじわ影響していきます。今年はインディーの新作ゲームや新しい作家の情報が肌感覚としてどうしても少ない印象があります。

Project ICKXの展示。こうした大型の展示とギャラリーも実地イベントの醍醐味です。

そんな中で開催されたデジゲー博でしたが、やはり今まで知らなかった新たな作品や作家を見つけた時や、知っている作家の新たな作品を観ることができたことは大きな成果でした。また出展サークルにとっても、この場で新しい開発のパートナーを見つけることができたところも多かったことでしょう。パブリッシャーの担当者やメディアの取材陣も多く見ました。

デジゲー博2020」は開催から2週間後、「保健所ほか各種機関などからの感染者報告・照会などはありませんでした。」という発表がありました。ゲームの展示は「飲食」や「大声での歌唱」など飛沫拡散の危険性が比較的少ないため、基本となる「密を避ける」という形と、コントローラーなどの接触ポイントの管理が行われていれば、感染のリスクがかなり低減できます。しかしながら、どんなに出展者や会場が対策を行ったとしても避けられないケースもあるでしょう。ニューノーマルの実地イベントは、2週間後の経過をもってして「イベント完了」となる、とも言えます。

この先様々なイベントが再開する中で、引き続き十分な注意をもって出展・参加をしていく必要があります。波乱の2020年ですが、来年は感染症対策のもと、さまざまな実地イベントが復活すること願っています。

igjd

IndieGamesJp.dev Moderator

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