Epic Online Services(EOS)、開発者向けにボイスチャットとアンチチートシステムを無料で提供

Epic Online Services(以下EOS)にボイスチャットとアンチチートシステムが追加され、それぞれ無料で提供されることがアナウンスされました。
どちらもEpic Gamesが開発・配信するゲーム「Fortnite」で実際に使用されているもので、実用性は折り紙つきです。

EOSは、ゲームのネットワーク機能の実装を支援するオンラインサービスです。アチーブメントやマッチメイキング、クロスプラットフォームといったコストのかかるネットワーク面を肩代わりしてくれます。すべて無料で使用可能で、ダウンロード数や収益に関わる有料化もありません。Epic Gamesの開発するUnreal Engine限定ではなく、Unityなどの主要なゲームエンジンでも使用できるようになっています。

ボイスチャット機能

ゲーム内ボイスチャットの実装を支援するもので、PCだけでなくコンソール機やモバイル端末にも対応しています。この技術が使われているフォートナイトは1500万人規模の同時接続を誇り、大規模環境での動作も担保されています。
EOSのロビー機能と併用すれば、ロビーでの通話も可能とのこと。

アンチチート機能

Epic Gamesが過去に買収した、ロシアのKamu社によるEasy Anti-Cheatが提供されます。
多くのゲームで採用された実績のあるシステムで、インディー開発者が無料で使えるのは大きなアドバンテージになりそうです。
EOSは不正行為をしたプレイヤーに対するペナルティ措置や、不正なプレイの報告をするシステムを持っており、それらのシステムとアンチチート機能は統合されており、シームレスに使用できるようになっています。
公式ドキュメントには実装方法だけでなく、不正が起こりにくいゲーム設計についても言及されているので、こちらもチェックしておくといいでしょう。

「フォートナイト」のゲームプレイ画面

現在EOSはC,C#環境で提供されています。そのため、ブループリントなどのビジュアルスクリプトのみを使用している開発者には敷居が高いかもしれませんが、EOS専用のサポートサイトが開設されているので、そちらを参照するといいかもしれません。オンラインプレイに必要なゲームサーバーは開発者が用意する必要がありますが、専用サーバーがなくともリッスンサーバーなどを設計することで利用できそうです。

公式情報、公式ドキュメントはこちらから

https://dev.epicgames.com/ja/services

Sig

インディーゲームクリエイター。 UE4を使いPC/PS4向けアクションゲーム「Link: RH」を開発中。ほかにもフリーランスでのソフトウェア開発、バーチャルアバター文化の普及活動など、幅広く手掛ける。 https://www.reminiscedev.com/

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