Amazon のゲームエンジンLumberyardエンジンがオープンソース化し、「Open 3D Engine」へ名称変更。
Amazonが開発していたゲームエンジン「Amazon Lumberyard」(以下、Lumberyard)が、先日オープンソース化を発表しました。以降は「Open 3D Engine」へと名称を変更し、非営利団体であるLinux Foundationが20を超える企業・機関と共に設立した「Open 3D Foundation」という団体によって管理、運営されていくとのことです。
いかにオープンソース化に至ったか
Lumberyardは、もともとはドイツの開発会社Crytekが手掛けたゲームエンジン「CryEngine」をベースに開発されたゲームエンジンでした。クラウドコンピューティングサービスのAmazon Web Services(以下、AWS)やゲーム配信サービスのTwitchと統合され、AWSの利用料以外は無料で使える点を特徴としていました。
AmazonはLumberyardを開発する際、Crytekからライセンスを取得したうえで、ソースコードを書き直したものにしていたとのことです。そのため、オープンソース化したOpen 3D EngineでもCrytekとの知的財産権の問題はクリアされているとのことで、利用に障害はないとのことです
今回、Open 3D Engineへ変更されて以降はApache 2.0ライセンスの下で利用可能。無料での商用利用や改変や複製のほか、アプリへの埋め込みもできるようになっています。オープンソース化によりAmazonから権利関係が変わったことによって、より開発者の自由な利用が実現されたということでしょう。
現在Open 3D Engineを採用しているデベロッパーとして、Apocalypse Studiosが開発中のタイトル『Deadhaus Sonata』を本エンジンでデモを行った動画を公開しています。Apocalypse Studiosは冒頭で説明したOpen 3D Foundationに参加している企業であり、Venture Beatでの取材では本エンジンについて肯定的な発言を残しています。
Open 3D Engineは現在、GitHubにて開発者向けプレビューが公開中。今後は機能の拡張が予定されているとのこと。開発者に向けて自由に使用できるようにした本エンジンを使ってみるのも一興でしょう。