2021年のゲームイベント振り返りと、2022年の予測

[本記事は、Game Conference Guideニュースレターの日本語翻訳です。Game Conference Guideの許諾を得て翻訳・掲載しています。]

2022年はコロナ禍の3年目ですが、まだコロナ前に戻れる保証はありません。しかし、2022年は「過渡期」だとGame Conference GuideのPavol Buday氏は考えています。今回の記事は2021年のゲームイベントの振り返りと、2022年の予測を紹介します。

2021年の振り返り

2021年、Game Conference Guideで300人の開発者を対象にアンケート調査を行いました。その結果、2021年の傾向として、インディースタジオ側はどのイベントに参加するかを厳選した傾向があります。その理由は、コロナウィルス感染への不安と厳しい制限があったからです。また、半分以上の回答者は「Zoom疲れで参加するイベントを減らす予定」と答えました。そして、回答者の中で、イベントに行きたがっている目的は「主にネットワーキングのため」が7割で、仲間を作ることとビジネスのことが原動力と回答しました。

2021年のイベント参加についてのアンケートデータ

2022年の現状

一方、2022年はどうでしょうか。今年は様々な変化があり、デンマークやアイルランドなどのようにコロナ規制や渡航規制の撤廃が待ち遠しいです。もちろん、規制撤廃といっても、東京ゲームショウほどの大規模な消費者向けイベントがすぐリアル再開するわけがありません。もっと時間が必要です。現状、Game Conference Guideの知っている限り、大規模のイベント会場を見つけるハードルが更に高くなりました。その理由は2つあります。需要が増えたからと、レンタル料金が高くなったからです。

また、発表されたイベントに日にちと開催形式に関する直前の変更がありますが、これは初めてのことではありません。実際、2021年の307イベントに50件の変更がありました。イベントの開催日が1日増えたり減ったりすることが新しいことではありません。1日追加というのはネットワーキングの機会や一般客向けのイベントなどが追加されるかもしれません。もし興味のあるイベントがあったら、ぜひそのイベントの詳細に注目し、そのイベントのホームページとSNSのアップデートをよく確認してください。もしくはGame Conference Guideの毎日更新されるデータベースをチェックしてください。

そして、2021年ほどではありませんが、イベントが発表されるペースが徐々に速くなっています。ただし、2021年の平均よりは増えないでしょう。実際、2021年の1ヶ月に発表されたイベント数は平均27件でした。1ヶ月は最大31日しかないので、この数字はかなり高いですね。

2021年の月別のイベント数

2022年のこれから

Zoom疲れの環境ではありますが、バーチャルイベントはまだ消えません。バーチャルイベントを強く否定し、イベントなしでも大丈夫と主張した人でも心象が変わりました。2021年は307件のイベントが開催されましたが、バーチャル・リアルのハイブリッドイベントや完全にリアル開催のイベントが少なかったです。しかし、2022年に開催される予定の110件のイベントの69%はリアル優先です。どのようなことかというと、リアル開催はありますが、何らかのバーチャル部分もあります。例えば、ドイツ開催のGamesconのFuture Games Showやサンフランシスコ開催のMIXなどがあります。この傾向は予算が厳しい方にとって、お財布に優しいことも遠征する必要がないこともあり、良いトレンドです。

2022年の月別の開催予定のイベント
緑はリアル優先のイベント、紺色はハイブリッドイベント、水色はバーチャルイベント

また、一部のイベントは参加者を2つのグループに分けることを検討しているようです。1つ目のグループは遠征が厳しいグループで、リアルイベントの1〜2日前にバーチャルで参加します。2つ目のグループはリアル参加のグループです。ただし、注意するべきことは、リアル参加の人の多くは打ち上げ中、バーチャル参加の人からのオンライン通話を受け付けてくれないでしょう。一方、一部のバーチャルのみのイベントはネットワーキングとブランド認識を上げるため、オフ会を追加しています。

イベントの規模に関しては、B2Cイベントが著しく小さくなり、ゲーム会社と一般の参加者を惹きつけることが難しくなります。Game Conference Guideの予測では、全体の参加者は2019年に比べて4割〜6割減ると考えられます。その理由の1つはレンタル料の引き上げです。2021年から2022年に開催日を延長した会社もあれば、需要も上がっています。その結果、入場料も上がるでしょう。比較として、2021年の平均入場料はB2Bで96ドル(約11,000円)、B2Cで42ドル(約5,000円)です。入場料といえば、B2Bのバーチャルイベントも有料になる傾向が見られます。もちろん、早割や直前の割引もあるかもしれませんが、完全に無料なイベントが珍しくなると考えられます。

2022年は2021年(コロナ禍でのイベントの開催方法が明確になり始めたころ)に比較すると、第1四半期のイベントが少なく、緩慢な時期です。ただし、希望はあります。D.I.C.E. Summit、Game Developers ConferenceとPG Connects Londonの大規模なイベントで2019年のような国際的イベントが期待されています。

2020年〜2022年の月別のイベント数

まとめ

誰もがそうだと思いますが、実地開催のイベントが恋しいですね。コロナ禍前と同じ規模のイベントは果たして見られるのでしょうか。「ニューノーマル」はまだ「ノーマル」と異なるでしょう。コロナ禍でどうすれば人脈づくりと見込み客の獲得ができるのか悩んでいる人がたくさんいます。イベントが増えつつありますが、様々な悩みがあります。例えば、どのイベントに参加するか、競合との差別化、計画に伴う悩み、主催側へのプレッシャー、遠征するかどうかの悩み、コロナの増加を見越した直前のチケット予約などです。

皆さんのできることとして、以下をオススメします。

  • 参加したいイベントに注目しよう(ホームページやSNSをチェック)
  • 秋冬のイベントが増える想定なので、それに向けて準備しよう
    →第1〜2四半期のB2Bイベントが小規模だが、第3〜4四半期のイベント規模が増え、参加者がよりグローバル
  • 取り残される不安もあるが、自分に適したイベントを探そう

また、予想されるトレンドのまとめは以下の通りです。

  • B2Cイベントが参加者の引き付けで苦労する
  • 新人・インディー向けのバーチャルイベントがたくさん
  • バーチャルでももちろんネットワーキングはできるが、真剣な取引は現場でしがち
  • プレミアムのVIPイベントが戻りつつある

完璧なイベントはないはずなので、無理のない範囲で自分に合うイベントに参加しましょう。
(もし完璧なイベントをご存知でしたら、Game Conference Guideに連絡してください!)

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Cheryl Ng

翻訳者・イラストレーター・謎クリエイター。主にゲームと謎を翻訳、時々イラストと謎を制作

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