音声合成ツール「Voice Track Maker」の機能強化版「Performance」が1月25日に発売

東芝デジタルソリューションズ株式会社は、クリエーター向け音声合成ツール「Voice Track Maker」の機能強化版「Performance」を1月25日に発売しました。

Voice Track Makerはテキストから合成音声を作成できるツールです。ゲーム開発にも使用できます。昨今では動画のナレーションやゲームのボイスに使うことは特別珍しいことではなくなり、音声合成ツールも数多くリリースされています。「Voice Track Maker」の機能強化版「Performance」は、そうした群雄割拠な音声合成ツールの中でも感情表現、ニュアンスを声に込める機能に力を入れているようです。

「Voice Track Maker Performance」の特徴

「テンポ射影機能」の搭載
合成音声の抑揚はそのままに、声のテンポだけを変えて自然な表現にする「テンポ射影機能」が搭載されました。これにより生き生きとした、より人間に近い表現の合成音声を簡単に生成できます。

「韻律射影機能」の強化
従来から備わっていた機能「韻律射影機能」(元となる音声の抑揚とテンポを音声合成に真似させる機能)を強化し、合成音声の韻律を細かく調整できるようになりました。従来は表現できなかった「冷たぁ~い」のような長母音のニュアンスの調整も可能だということです。

7人分の声辞書を標準搭載
人の収録音声(生声)を基にした7人分の声辞書が標準搭載されました。落ち着いたナレーション向きの声、若々しいキャラクター向きの声など、音声合成の適用シーンを広げます。

ゲーム開発者視点で見ると、「冷たぁ~い」のような長母音のニュアンスの調整が可能になる「韻律射影機能」の強化は想像力を掻き立てられます。これまで合成音声は少し人間離れしている印象から、利用するシチュエーションは限られてきました。しかしニュアンスの調整が可能になったことにより、簡単な感情表現が可能になるなら、一気に用途が広がる可能性があります。

「Voice Track Maker」の必要スペック、出力音声形式は下記の通りです。

  • OS : Windows10 x64
  • CPU : インテルi5CPU 8GBメモリー以上推奨
  • ディスプレイ : 1920*1080以上必須
  • 出力音声形式 : WAV形式(44.1kHz/11.025kHz 16bit PCM Mono)

「Performance」は商用版パッケージで価格は33,000円です。いきりなり商用版パッケージを購入するのは少しハードルが高い、という方には、2人分の声辞書を搭載した体験版「Elements」も用意されています。搭載されている声辞書の音質に制限がありますが、各種機能は動作します。「Voice Track Maker」の使い心地を手軽に試したいという方向けとなります。

個人開発者に向けたライセンス契約についての説明動画が公開

また、個人クリエーターを対象とした「Voice Track Maker」案内動画がアップされています。特に気になるであろう成果物の利用範囲やライセンス契約についての説明です。2分半ほどで簡潔にまとまった内容ですので、本製品が気になる方はぜひチェックしてみてください。

「Voice Track Maker」の公式ページはこちらです。

「Voice Track Maker」の個人クリエーター向け案内動画はこちらです。

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