AndroidのゲームをWindowsPCでも実行可能にする「PC 版 Google Play Games (ベータ)」が日本にも拡大
2023 Google for Games Developer Summit にて、PC 版 Google Play Games (ベータ)のサービスが日本や欧州の各国へサービス拡大されることが発表されました。拡大は今後数か月の間を予定しているとのことです。
PC 版 Google Play Games (ベータ)とは
Google Play Games は、AndroidのゲームをWindowsのパソコンで実行可能にするプラットフォームです。基本的に同じソースコードで、AndroidとChrome OSのクロスデバイスプレイを実現します。
PC 版 Google Play Gamesのメリット
AndroidとWindowPCで動くゲームであれば、世界のシェアの多くで対応することになります。またそれぞれの端末に向けたカスタマイズをそれほど苦労することなく、スマートフォンとパソコンの両方で動くゲームを用意できるというのは大変魅力的です。また今回サービス対象の国が増えたことで、今後Android Game Development Kitにも注力されることが予想されます。
開発者登録は現在申請制
Google Play GamesのAndroid Game Development Kitは誰でもダウンロードして使用できますが、PC版Google Play Gamesへの展開とテストは別途申請が必要です。また、ゲームが配信できるかどうかは「認定」のプロセスが必要で、バナー広告、インタースティシャル広告、リワード広告などのモバイル広告ユニットをすべて無効にする必要性や、マウスとキーボードでの入力をサポートするなどの追加開発が必要となります。
「Google Play Games の PC への互換性と最適化」のページにて、どのような開発要件が必要かがリストアップされています。
https://developer.android.com/games/playgames/pc-compatibility?hl=ja
- x86 ABI アーキテクチャを含める(必須)
- Google Play Games を実行時に検出する(推奨)
- onPause イベントを処理する(推奨)
- UI 要素を更新する(必須)
- Android アプリの権限ダイアログを無効にする(必須)
- サポートされていない Android の機能と権限を無効にする(必須)
- WebView をブラウザ インテントに置き換える(推奨)
- サポートされていない Google Play 開発者サービスの API を無効にする(必須)
- 対象範囲別ストレージを有効にする(必須)
- PC でモバイル広告を無効にする(推奨)
- Google アナリティクス 4 に移行する(推奨)
たとえば、PC版Google Play Gamesに対応するためには内包するすべてのライブラリが x86 ABI 互換バージョンであることが必須となりますが、ゲームエンジンUnityの場合、「Unity 2019 と 2020 の一部のバージョンでは、Android での x86 アーキテクチャをサポートしていません。Unity 2019.4.31f1、2020.3.19f1、またはそれ以降のバージョンを使用していることを確認してください。」と記述があります。