Akupara Gamesが「パブリッシャー契約と交渉における”危険信号”」のブログポストを公開

Akupara Games、パブリッシャー契約における「Red Flags」を解説。開発者が知るべき契約の注意点
インディーゲームパブリッシャーのAkupara Gamesは、開発者がパブリッシャーとの契約交渉の際に見極めるべき「Red Flags(危険信号)」と題したガイドを公式ブログで公開しました。
Publisher Red Flags: What to Look For in Contracts and Negotiations
https://www.akuparagames.com/2026/02/17/publisher-red-flags-what-to-look-for-in-contracts-and-negotiations
このガイドは、同社が開発スタジオからパブリッシャーへと移行した経験に基づき、開発者が不利益な契約をしてしまう状況を避け、健全なパートナーシップを築くための知識を提供しています。
パブリッシャー契約には2つのリスクがあります。それは契約書に潜むリスクと、パートナーシップそのものに関するリスクです。契約条件については、開発者にとって不利になりうる具体的な条項が紹介されています。
例えば、「100% Upfront Recoupment(費用の100%事前回収)」の条項には注意が必要だと指摘されています。これは、パブリッシャーが投資した開発資金やマーケティング費用などを、ゲームの収益から100%回収し終えるまで、開発者には一切収益が分配されないというものです。この場合、たとえゲームがヒットしても、開発者は長期間にわたり収益を得られません。代替案として、収益の一部を初期段階から開発者に分配するレベニューシェアモデルにするよう提案すると良いでしょう。
また、「Transfer of IP Ownership(IP所有権の譲渡)」は、開発者が最も警戒すべき項目の一つです。契約によってゲームのIPがパブリッシャーに渡ってしまうと、開発者は続編の制作や他プラットフォームへの移植など、ゲームに関する権利を失うことになります。IPの譲渡または貸与を行う場合は、用途を限定した形にすべきです。その他にも、投資額以上の金額を回収しようとする「Recoupment That Exceeds Investment」や、将来のプロジェクトまで拘束する「Optioning of Future IP」、そして契約を解除する手段がない「No Exit Clause」など、具体的な危険信号が挙げられています。
パートナーシップに関する危険信号としては、クリエイティブな決定権の過度な要求、価値観や目標の不一致、約束したサポートが実行されない「Overpromising and Underdelivering(過剰な約束と不十分な履行)」などが挙げられています。契約書上は問題がなくとも、こうしたパートナーとの関係性の不一致は、プロジェクトの失敗に繋がりかねません。
Akupara Gamesは、良いパブリッシャーは開発者のリスクを軽減し、成功に導く存在である一方、悪いパートナーはリスクを開発者に転嫁するだけだと述べています。契約を結ぶことは、単なるビジネス上の取引ではなく、数年にわたる協力関係の始まりです。契約書にサインする前に、弁護士に相談すること、他の開発者の意見を聞くことが望ましいです。
日本のインディーゲーム開発者も、海外パブリッシャーと契約する機会が増えています。可能な限り海外会社との契約に詳しい弁護士にサポートを依頼するべですが、本リストは「英語ではどのように条件が書いてあるのか」という一例になります。自分のゲームの権利を守り、対等ななパートナーシップを築くための指針として活用できそうです。





