CEROが業務の再開を発表。新型コロナウィルスの影響で停止していたレーティング審査

 

CERO(特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構)が2020年5月4日より、公式サイトにて業務の再開を発表しました

CEROは新型コロナウィルスの影響により、政府の緊急事態宣言に加え、東京都知事による外出自粛要請を受け、しばらくのあいだ休業していました。今回、職員や審査員の感染予防策を行ったうえで再開する予定です。

 

CEROの業務停止によってレーティング審査が止まっていた影響

CEROは日本のコンソールタイトルを審査し、リリースするにあたり年齢区分を与える機構です。そのため審査されていないタイトルは、はっきりとしたリリース日を発表することができません。

しかし業務が「外部審査員が事務所に来訪して審査を行なう方式」のため、職員や審査員が在宅で審査することはできないと説明しています。なので先月4月7日からおよそ1カ月のあいだ、レーティング審査の業務を停止していました。

近年では個人や少数チームによって作られたゲームもPS4やSwitch、XBOX Oneにリリースすることが急増しましたが、販売を行うためにはCEROの審査を通す必要があります。そのため今回の業務停止を受け、少なくないタイトルのリリース日程に影響が出ています。SNSなどでもクリエイターがとまどう発言が少なからず見受けられました。

あわせて、CEROは再開後の業務時間の短縮を発表。「早期にテレワークを導入するための準備」をすることを述べており、現在は体勢を立て直している最中であることがうかがえるでしょう。

なぜ早期にリモートワーク移行できないのか

任天堂によるCEROの紹介記事によると、審査には「ビデオ」や「DVD」による物理メディアによる映像の提出が必要です。つまり、審査職員が作業事務所に出勤し、映像をみて判断するというシステムです。こうした背景により、1か月の休業を経てなおリモートワークでの業務再開が直ちにできなかったものと思われます。

マスターロムをデジタルで提出する形式である北米のレーティングESRBや欧州のPEGIなどは早期にリモートワーク体制に切り替わり、影響は軽微と報じられていました。CEROについてもこれを機に、デジタルエンターテイメントの現場が業務を進めやすい仕組みに転換していくことを期待します。

[早期に~以降は Takaaki Ichijoが執筆しました]

igjd

IndieGamesJp.dev Moderator

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