IGDAがインディー支部「Indie Collective」を設立。著名インディークリエイターはじめ、任天堂アメリカ、コジマプロダクション、さらにはGAFAMからも参加。
国際ゲーム開発者協会(IGDA)はインディーゲーム開発者向けの支部「Indie Collective」を設立しました。同支部の代表はMark Stanley氏。IGDA Dallasに関わり、Playful StudiosのCEOを務めている人物です。
Indie Collectiveが設立された理由はこう説明されています。現在のグローバル市場での活動が難しくなっているインディークリエイターを支援するために、世界のゲーム業界から豊富な知見と経験を持つ人々を集めたとのことです。
特に新型コロナウィルスの影響もあると語っています。現在のゲーム業界はイベントの中止も大きく、とりわけインディークリエイターは新作のプロモーションやビジネスチャンスに大きな影響が出ています。このこともあり、Indie Collectiveではインディークリエイターの事業計画やビジネスをはじめ、決められた制約でものを作ることなどのトピックを共有していくそうです。
世界的な企業と人物たちが参加
設立の言葉どおり、参加者にはそうそうたるメンバーが揃っています。インディークリエイターからはVlambeerのRami Ismail氏が参加。『Nuclear Throne』などローグライトの大ヒット作を開発した実績のほか、一週間でゲームを制作し、開発する力をつける「GAME WEEK」のメソッドを提唱した人物であり、まさしくIndie Collectiveの方針に一致したクリエイターだと言えるでしょう。
大企業の参加も興味深い点でしょう。ゲームエンジンの大手Unityやストリーミングの大手Twitchから参加しているほか、マイクロソフトやGoogleのStadia games、Amazon Web Services、そしてFacebook、Appleという、いわゆる世界の支配的な企業GAFAMの人物まで参加しています。
日本の企業からはSIEの吉田修平氏、コジマプロダクションからは平野真二氏が参加。また任天堂アメリカからはスコット・ホーキング氏も名前を連ねています。このように世界的に活躍する企業や人物が知見を共有していく模様です。
IGDA日本との関係は?
さて日本にもIDGA日本が活動していますが、今回のIndie Collectiveとはどのような関係なのでしょうか?
今回のIndie CollectiveはIGDAが設立したものであり、IGDA日本と独立したものとして動いています。
IDGA日本でも、同人・インディーゲーム部会(SIG-INDIE)という、インディークリエイター向けに情報を共有する試みをしていました。公式サイトのカテゴリや、公式ブログにて活動実績が掲載されています。しかし、いずれも2015年からは活動は見られず、休眠中と見られています。
IDGAでのIndie Collective設立を機に、IDGA日本でもインディークリエイターと知見を共有する試みを蘇らせることは必要かもしれません。新型コロナウィルスの影響で大きなダメージを受けているのは国内のインディークリエイターもいるかもしれません。この状況からビデオゲームを作り続けていくための日本語向けの情報も需要は大きいでしょう。