オープンソースのゲームエフェクト開発ツール「Effekseer」がEpic MegaGrantsに採択
「Effekseer」は誰でも無償で利用できる、オープンソースのゲームエフェクト開発ツールです。今回、Epic Gamesの資金提供プログラムである「Epic MegaGrants」への採択を発表しました。
提供された資金は、「素材集」の開発と「アセットの流用システムの改良」に使用されれるとのことです。最新の開発ロードマップには、以下のように告知されています。
エフェクトの制作は人材不足であり、製作できる人も限られています。 どんなツールを使用しようとも、必要な知識が多く、初心者にとっては厳しいです。 また、フリーで使用できるエフェクトの素材データは数が少ないです。
それらの問題に対して手軽にエフェクトを作成しやすくするために、 ツールやブラウザ上でパーツを組み合わせ、エフェクトを作成し、それを各環境向けに出力できる仕組みを開発します。
EffekseerにはSubEffectというパーツを組み合わせやすくする機能を追加します。
パーツは少ないパラメーターで制御できるようにし、主要なエフェクトに必要なパーツを大量に用意することで 基本的なエフェクトをユーザーが簡単に作成できるようになります。
加えて、定番のエフェクトに使用される素材データをライブラリ化し、ライセンスフリーで配布します。 これらのデータは編集元のデータも配布し、編集性を向上させ、素材データの出典が不明という、ライセンスの問題も解決します。
https://github.com/effekseer/Effekseer/blob/master/docs/Roadmap_Ja.md
Effekseerによってもたらされる、エフェクト開発ノウハウの共通化
Effekseerはモバイルゲームからコンシューマゲームまで、さまざまなタイトル開発で使用されており、開発規模もインディーゲームや大型のゲーム問わず使われています。一昨年には、書籍「はじめてのEffekseer」も発売。オープンソースで誰でも使えることから使い方や活用ノウハウの共有がWeb上で行いやすく、ユーザーが広がっています。
ゲームエンジンはUnity、Unreal Engine、GodotEngine、DXライブラリなど多くの環境をサポート。また、「RPGツクールMZ」についてはエフェクト開発ツール自体にEffekseerを採用しています。多くのユーザーをもつRPGツクールでも使用されていますので、今日ではゲームプロジェクトのサイズに関係なく使える共通ツールとして広く使われるようになってきています。
各開発環境にはそれぞれ異なるエフェクト開発環境がありますが、Effekseerによってそうした環境・規模の垣根を超えた知見共有が可能です。今回の「Epic MegaGrants」による資金提供によって、ツールのさらなる機能追加と利用シーンの拡大が期待されます。