“開発者フレンドリー”な新興ゲームマーケティング企業「Ukiyo Studios」はどのように生まれたのか? 代表者インタビュー

パブリッシャーと契約スタイルはまったく違う

——Ukiyo Studios様はクリエイターと組むときの費用面についてですが、パブリッシャーと組むときのようなレベニューシェアを取っていないスタイルなのでしょうか。

高橋:はい、費用はすべて単発です。たとえばこの前のTokyo Sandboxの代理出展がいい例です。その費用で「ひとりいくら」という形で提案しました。あとはこっちで総合プロデュースするので、ビジュアルなどアセットやデータをもらえればこちらでチラシ印刷やバナー作ったりはおまかせくださいと。

ただ出展するだけではなく、イベントによっては開発者から「こういったビジネスパートナーを探してきてほしい」という要望があったりします。先のTokyo Sandboxのときには、何人かの開発者から「日本でパッケージ版を出すにはどうしたらいいのか?」という質問がありました。実際にそういう会社から連絡があって、パッケージ版を出したりしませんかという話につながりました。

——海外のイベントはビジネスパートナーと繋がれる機会がありますが、国内だと少ないですよね。大手のイベントでのビジネスの機会も、AAAクラスのタイトルを扱う大きな企業のものになりやすかったりしますし。

高橋:そうですね。だからこそ私たちは開発者が何かに繋がるようにしています。

他にも、私たちはローカライズのチームを持っているので、一気に日本語から十数言語にローカライズできます。開発者にもよるんですけど、私たちの変わったところとしては、「複数の言語へのローカライズをやる」と開発者さんが約束すると、マーケティング費用を少し下げるんですよ。

たとえばほとんどの開発者さんは英語だけお願いしますって話してくるんですけど、インディーゲームの価格上……たとえば1,000円以内だと、ラテンアメリカやヨーロッパなど英語以外の言語の国が大きな市場になってくるんですね。ですので、多言語のローカライズがしてあると、私たちとしてもその言語のゲームメディアやストリーマーに連絡したりできます。

つまり、私たちのできる範囲で広がってくるんですね。だから、他の言語にも翻訳するのであれば、ちょっと費用をおまけしますよと言います。ぜひ開発者さんたちにゲームを多言語化してもらいたいと思います。

——「多言語に翻訳すると、お手伝いできる範囲が広がる」というお話ですよね。

高橋:そうですね。私たちの仕事がちょっと楽になるっていう。英語だけでアクセス数や販売数を増やせってなると難しいんですけど、じゃあラテンアメリカやヨーロッパ市場も対象となると、全体的にマーケティングできたりします。その意味でこちらの仕事でやれる範囲が広がるんです。

最近ですと東南アジア市場も大きいです。とくにモバイル対応しているゲームですと大きいですね。タイとかベトナムではスマホがすべて5Gなので。ネット接続でオンラインプレイができる市場なので、開発者さんには積極的に多言語化を勧めていますね。

——そうしたUkiyo Studiosさんの試みに対して、開発者さんからの反応はいかがですか。

高橋:直近で言うと、Tokyo Sandboxの出展中にもらったらプレイヤーさんからの感想とか、BtoB関連でお話いただいた人たちのコメントを全部集めて開発者さんに送っています。そうした情報を材料に「TGSにも参加してみようか」とか、もしくは「発売時期を考えて、TGSに出なくても来年のBitsummitを狙おうか」とか思ってもらおうと。

インディーの格闘ゲームに『Rivals of Aether』というタイトルがあって、日本のイベントに出展できたことにめちゃくちゃ喜んでました。「スマブラの国の日本で、自分の格ゲーで試合や大会ができる!」と。今年のTGSには参加できなくても、今後は別のタイトルなどでTGSで大きく出展したいと言ってました。

——マーケティング戦略を決めるための情報を各イベントで収集しているということでしょうか。

高橋:リアルタイムのフィードバックですからね、貴重な情報です。次は、今年10月にシンガポールで行われるgamescom asiaの代理出展の声を開発者にかけはじめています。私たちUkiyo Studiosはオーストラリアを拠点としているので、シンガポールはすごく近いんですよ。

東南アジアっていろんな国があるんですど、結局、東南アジアのイベントは共通言語は英語になるんです。たとえば2022年後半~2023年発売タイトルのリアルタイムのフィードバックを得られるという意味では、gamescom asiaに参加するのは効果的なんじゃないかと。

——ああ、それは盲点でした。

高橋:TGSって日本人のイベントなので日本語版を出さなきゃいけないじゃないですか。そして、北米のPAX westやE3に参加するとものすごくお金がかかるんです。

だけど東南アジアのgamescom asiaにUkiyo Studios経由の代理出展だと、費用は抑えられます。この条件で日本にいながら海外のイベントに代理出展して、マーケティングとプレイヤーからフィードバックが得られるのは強いですね。こうしたプランを、日本の開発者さん向けに紹介する予定です(具体的な募集要項が発表されたため、記事末尾にて紹介します)。

igjd

IndieGamesJp.dev Moderator

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