「ゲームをテストする バグのないゲームを支える知識と手法」が12月22日に発売。安定した動作のゲームを作るための方法がこの一冊に。

ゲームを滞りなく動作させるために、テストやデバッグ作業は非常に大事なプロセスとなります。そんな安定性を高める知見をまとめた書籍「ゲームをテストする バグのないゲームを支える知識と手法」が、12月22日2,618円(税込)に出版されます。

テストの実践や、テスターのキャリアも考えた包括的な書籍

本書は「モバイルゲームが隆盛を極めた昨今では、一般的なソフトウェア開発の世界ではすでに当たり前となっているソフトウェアテストの考え方を応用し、『テストを計画し、分析し、設計し、実装して、実行する』というテストプロセスや各種原則にもとづいた『ゲームテストが品質管理手法の主流」となったことを執筆の背景としています。

そこで本書では「ソフトウェアテストの7つの原則」をはじめとした基礎的な知識を元に、ゲームに特化したテストについてまとめています。

主に多人数プレイチェックやユーザーテスト、そしてバランスチェックとガイドラインチェックといった方法を詳しく知ることができます。現場の開発者に向け、ゲームテストの考え方をゲーム業界に即した例や用語とともに解説するため、実践的な1冊である点を特徴としています。

また実践的な知識のほかに、品質管理にかかわるデバッガーやテスターの働き方、 そしてキャリアパスについても広く解説。具体的な実務だけではなく、どういうキャリアとして生きていくかにも言及した包括的な内容も本書の魅力だと言えるでしょう。

ゲームテストに特化した人物、企業による経験が生かされた一冊

本書を執筆したのは花房輝鑑氏。AIQVE ONEの事業本部・技術支援部の部長を務める人物です。

同社はmonoAI technology株式会社にて、AI技術を活用したソフトウェア品質保証事業から会社分割する形で設立。AIQVE ONEは主にゲームテストを事業の中心としており、同社のブログ「次世代ゲームテスト研究所」にて情報を発信しています。

花房氏は20歳でゲームテストの業務に付き、主にコンシューマゲームでテストリーダーを担当。その後、非ゲームの業種にてテストマネージャーとしてテスト計画策定するなど、キャリアの多くをプロジェクトテストに費やしてきました。

花房氏はそんなキャリアにて、「ゲーム業界のテストは属人化・人海戦術の文化が根強く、技術不要と思われ、誰でも出来る仕事であるといった文化が形成」されてきたなか「ゲームに対する熱意や、”最後の砦”といった責任感からテストに従事している人が多いですが、前述の理由からゲーム業界のテストは低単価で給料も低い厳しい状況」に直面し、「ゲーム業界でテストでキャリアを築いていこうと考える人が少なく、技術や文化の進歩が停滞」していることを問題視。CEDEC 2021の講演などでこの状況についてまとめていました。

本書は花房氏がゲーム業界で直面したテスターの問題についても執筆のモチベーションになったと見られます。本書は企業での実務向けでありつつ、個人開発者であっても安定性の高いゲームを作るのに役立つ内容だと言えるでしょう。

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