「ACTION GAME MAKER」は、家庭用ゲーム機移植版において開発者が自由にパブリッシャーと販売交渉できる方向で調整中
Gotcha Gotcha Gamesが開発中のゲーム開発ツール「ACTION GAME MAKER」は、Steamにおける プロデューサーレター#3にて、家庭用ゲーム機への移植について報告しました。その中で、本ツールで作られたゲームの家庭用ゲーム機移植において、クリエイターはパブリッシャーを自由に選べることが示唆されました。なお、今回の発表は決定事項ではなく、変更や中止となる可能性があるとのことです。
ACTION GAME MAKERとは
「Maker(ツクール)」シリーズの最新作です。ACTION GAME MAKER では 2Dアクションゲームをプログラミングの知識なしで作ることができます。また、今作はベースエンジンとして Godot Engine が採用されています。
家庭用ゲーム機への移植については、以下のように告知されています。
W4 GamesはGodot用プロジェクトをNintendo Switch™、Xbox Series X|S™、およびPlayStation®5向けに移植するためのミドルウェア「W4 Consoles」をリリースする予定です。ACTION GAME MAKERはこのミドルウェアを組み込むことで、コンソールへのポーティングを目指します。前述の通り、まだ確定事項ではありませんが、おそらく皆さんが疑問に思われるであろう点について、以下に回答いたします。
・いつから利用できますか?
ACTION GAME MAKERもまだ開発中であり、W4 Consolesの組み込みに向けた検証も必要です。そのため、2025年のリリース直後ではなく、2026年中の提供を目指しています。・3つのプラットフォームすべてに対応しますか?
https://store.steampowered.com/news/app/2987180/view/4687773573366304993?l=japanese
現時点では未定です。対応するにはポーティングの技術的な検証が必要であり、各プラットフォームの独自操作に対応するためのヴィジュアルスクリプトの開発も必要となります。正式な対応プラットフォームについては決まり次第発表とさせていただきますのでいましばらくお待ち下さい。
パブリッシング契約について
本ツールの前バージョンにあたる「アクションゲームツクールMV」では、Nintendo Switchへの移植機能利用には、 Gotcha Gotcha Games とのパブリッシング契約が必須でした。Gotcha Gotcha Gamesと契約できなかった場合は、Switch版をリリースすることができなかった状態にありました。この状況から一転して、新しいツールからは自由なパブリッシャーの選択が可能となります。以下のように言及されています。
・ポーティング機能の利用には、Gotcha Gotcha Gamesとのパブリッシング契約が必須ですか ?
https://store.steampowered.com/news/app/2987180/view/4687773573366304993?l=japanese
必須ではありません。制作されたゲームをパブリッシュする場合、制作者自身がパブリッシャーとなることも、他のパブリッシャーを利用することも可能です。前作「アクションゲームツクールMV」では専用の開発環境や民生機でのテストプレイ機能といった特殊な機能があり、Gotcha Gotcha Gamesとのパブリッシング契約が必要でしたが、本作には含まれないためです。ただし、ポーティング機能のご利用にあたっては各プラットフォームとの開発者契約をご自身で行って頂いた上で、Gotcha Gotcha Gamesに利用申請の手続きをしていただく必要がございます。これは、他のコンソールポーティング機能を持つゲーム制作エンジンと同様の形式となります。
プロデューサーレターでは Gotcha Gotcha Games と W4 Games の協力関係についても案内されています。また 2024年9月26日(木) から 29日(日)の4日間、千葉県の幕張メッセにて開催されるゲームイベント「東京ゲームショウ2024」のGotcha Gotcha Gamesブース(Hall9 インディーゲームエリア09-W50)にて、取り組みに基づいた「Godot Engine Supported by W4 Games」の出展も予定されています。
ACTION GAME MAKERは Steam にて販売が予定されています。家庭用ゲーム機への移植においてパブリッシャーが自由に選択できるようになったことにより、開発者のチャンスが広がりました。また、各社のゲーム販売系コンテストや、パブリッシャーを見つけるためのインキュベーションプログラムなどにもACTION GAME MAKERで開発したゲームで申し込むことができるようになると考えられます。
アクションゲームの開発に興味がある開発者は、ぜひ本ツールの情報を追ってみてはいかがでしょうか。