実験的なゲームのアイディアを持つクリエイターを支援する「Moonrise Fund」紹介。 ゲームへの“イノベーション”を求め、生まれたファンド

既存のゲームデザインから逸脱する、実験的なビデオゲームのアイディアを持っているクリエイターを支援する「Moonrise Fund」という、特殊なファンドが登場しています。

このファンドで募集しているのは、「遊びに新鮮な視点を持つ大胆で野心的なクリエイター」であり、「飽くなき好奇心を持ち、機能しなくなったものを手放し、新しいアイデアやビジネスに精通する」クリエイターだと大きく打ち出しているのが特徴です。

ファンドの内容

Moonrise Fundが主に提供する内容には、クリエイターの「目標の整合性」をまとめることや、資金を給与や研究費など、スタートアップに必要なものとして使うことができるフレキシブルな資金利用などが挙げられています。

また、プロジェクトに対して本ファンドは代理店的な役割をするほか、社内ツールとデータベースを利用してプロジェクトを評価したり、アドバイザーが目標を達成のためのアドバイスや、他のクリエイターとのネットワークを提供してくれるとのことです。

新人気鋭のクリエイターたちの問題としてある、 “誰も埋めようとしない穴”

今回のMoonrise Fundを興したのは、インディーゲームを取り扱う会社GLITCH。CEOであるEvva Karr氏は、これまでにActivisionやBlizzard、Riot Gamesといった錚々たるメーカーで仕事してきた実績をもとに、「新進気鋭の開発者が使えるあらゆるリソースので、誰も埋めようとしていない穴があることに気づいたんです」とインディーゲームクリエイターの問題を語っています

Karr氏は、「過去何年にも渡り、クリエイターたちと仕事をしてきた中で、私たちがもっとも意識し始めたことの一つは、クリエイターが初期の段階で資金が著しく不足していることです」と説明。インディーズ分野でのプロトタイピングや研究開発を進めるうえで、まず最初のお金がまったく足りていない状況なのです。

そうしたクリエイターがプロジェクトに取り組むための、初期の資金を提供することによって、革新的なタイトルが出る可能性を生み出すために本ファンドを設立するに当たった、とのことです。

“実験”には逆風が吹いている状況

現行のインディーゲームにて、ゲームのみで収益を上げるとしてビジネスとして成り立たせられるジャンルは限られてきています。実際、Steamなどで高い評価と収益を得ているジャンルはローグライト系などに集中しています(昨年、批評とセールス共に高い成果を上げたのが、ローグライト系の『HADES』であることも象徴的でしょう)。

インディーゲームという場所に期待されている、実験性や革新性への挑戦。それはクリエイターがゲーム一本で生活するスタイルでやっていくにはどんどん難しくなっているといえるでしょう。

Karr氏は「私たちは、自分たちの領域におけるイノベーションの可能性を実際に見ていません」とも答えています。今回のファンドは、彼らもまた実験的なビデオゲームがゲーム表現を変えてしまうことを見たがっていることも伝わります。

英語でのやりとりが中心になると思われますが、他にないアイディアを持っている方は、応募してみてはいかがでしょうか。

Moonrise Fund公式サイト

葛西 祝

ジャンル複合ライティング業者。ビデオゲームを中核に、アニメーションや映画、アートから文学、時に格闘技に至るまで多様なジャンルを横断して執筆している。 公式サイト:http://site-1400789-9271-5372.strikingly.com/

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