Epic Games Storeがセルフパブリッシングのクローズドベータを開始

Epic Games Storeがセルフパブリッシングのクローズドベータを開始したことを、公式サイトにて発表しました。いよいよEpic Game Storeでも、他プラットフォームのように開発者自らゲームを販売できる体制に移行する模様です。申請に関するQ&Aはすでに日本語化されています。
これまでの同ストアでは、ゲームとアプリを販売するにはEpicとの直接交渉が必要で、簡単に申し込めるわけではありませんでした。今回セルフパブリッシングのツールにより、ゲームの知名度や人的コネクションに頼らず、Epic Games Storeでの販売にチャレンジできるようになります。
公式では「Epic Games Storeのゲームとアプリのライブラリは、これまでになく急速に成長します」と意気込みが語られています。今回のクローズドベータテストでは、「ツールのストレステストを行い、開発者のフィードバックでツールセットを改善」が目的とのことです。
Epic Game Storeを販売に利用する利点
公式ではEpic Game Storeでセルフパブリッシンングする利点も説明。まず第1に、開発者側が販売においてプラットフォームへの手数料が少ない点を挙げています。
開発者とストア側の取り分は88:12と説明しており、他プラットフォームと比べて低いであることが明かされています。参考までに、Steamの場合はストアへの手数料30%であり、売上高が1000万ドルになると25%、5000万ドルを超えると20%に減る構成です。(詳しくは「クローズドベータ申請」ページの下部のQ&Aにて、さまざまな疑問への回答がまとめられているため、そちらもご参照ください)
Epic Game Storeは当初からSteamやApple Storeへのカウンターとして台頭してきた経緯がありますが、今回もそうした意図がおそらくあるのでしょう。

現段階のEpic Game Storeセルフパブリッシングで不明な点
一方でQ&Aに用意されていない話題もあります。たとえばEpic Game Storeでこれまで多く行われてきた施策に「Epicストアでの独占販売」があります。これは特定のタイトルの初リリースを同ストアで先行して販売し、一定期間のの独占の後に他プラットフォームにてリリースするものです。
専売契約によって開発者に支払われる金額規模は不明なものの、より多くの利益によって収入が安定するメリットがあります(もちろん、専売を嫌うプレイヤーからの反発を受けるデメリットもあります)。このEpic独占販売を開発者が交渉したいと考えた時に、セルフパブリッシング窓口から可能なのかどうかは明らかにされていません。
Epic Games Storeでの独占販売を実施したインディーゲーム『Satisfactory』開発者は、金銭的部分の不安が解消されたことを振り返っています。
また、同ストア機能上の課題として、プレイヤー向けのタイトルごとのフォーラム機能がないことなど、マーケティングツールの不足があります。今後の改善に期待したいところです。
itch.ioやHumble Storeに続く、新たなセルフパブリッシングストアの選択肢に
多くのインディーゲーム開発者はSteamでの販売を計画していると思いますが、小型のゲームはitch.ioで販売したり、バンドルを目的にHumble Storeでも併売したりといった複数のチャネルでの販売も良く行われています。Epic Games Storeでも開発者自身で本格的にゲームを販売できる流れとなり、より選択肢が広がったと言えるでしょう。
セルフパブリッシングの窓口からEpicのチームに自作のゲームを知ってもらうことで、今後の同社のディール候補に上がることが期待できるかもしれません。同ストアが今後、どのような施策が行われるかも注目です。