[UPDATE]Unityがゲームインストール数をベースとした価格体系を導入、2024年1月1日から導入予定

[UPDATE 2023/9/23]

Unityは新料金体系について一部撤回と変更を発表しました。以降の情報は以下記事にて更新します。

[UPDATE 2023/9/14]
・Unity公式のXポストで告知された内容を記載しました

[UPDATE 2023/9/13]
・Unityによる追加のXポストを添付し、関連する内容を更新しました
・Unityに問い合わせを行ったAxios Gamesのポストを記載しました
・Unity公式フォーラムに追記されたQAを記載しました
・Unityに問い合わせを行ったAxios Gamesの追加のポストを記載しました

Unity公式のXポストで告知された内容
・WebGLやクラウドゲームはカウント対象とされない
・体験版はカウントされないが、早期アクセスなどの製品版にアップグレードできるものカウントされる
・ゲームの再インストール/再ダウンロードはカウントされない

――――――

Unityは2024 年 1 月 1 日より、ゲームのインストール数を基準とする Unity Runtime Fee を導入すると発表しました。まず、「Unity Plus」「Unity Pro」といったサブスクリプションの費用に変更はありません。これに加える形で、一定の収益とダウンロード数を達成したゲームから「ゲームインストールごと」の利用料が発生します。

  • Unity Personal または Unity Plus を使用している場合:過去 12 か月の収益が 20 万米ドル以上で、かつ、サービス継続期間中のインストール数が 20 万回以上。
  • Unity Pro または Unity Enterprise を使用している場合:過去 12 か月の収益が 100 万米ドル以上で、かつ、サービス継続期間中のインストール数が 100 万回以上。
https://blog.unity.com/ja/news/plan-pricing-and-packaging-updates

日本円にあてはめると、おおよそPersonal / Plusプランで売上約2,943万円かつ20万回以上のダウンロードから1本あたり約29.44円が発生します。

本件に伴い、無料版のPersonalが会社規模にかかわらず利用可能になります。

インストール単価の通常価格の適用対象国はUnited States, Australia, Austria, Belgium, Canada, Denmark, Finland, France, Germany, Ireland, Japan, Netherlands, New Zealand, Norway, Sweden, Switzerland, South Korea, United Kingdom.となり、それ以外の国が新興市場向け価格が適用されます。新興市場向けは1ダウンロード目から課金があり、1本あたり約3円になります。

本日発表された料金体系は開発者の中で話題を呼び、「どうやってオフラインゲームのDL数をカウントするのか」「競合他社のゲームを5000兆回インストールしたら経済的打撃を与えようとすることができてしまうのか」「1ユーザーが複数回同端末でダウンロードしたり、同一アプリアカウントで複数端末にインストールする場合はどうなるのか」「ダウンロードごとの支払いは毎月締めなのか、毎年締めなのか」「サブスクゲームサービスやストアの無料配布イベントでのカウントはどうなるのか」などの疑問が出ている状況です。

多くの問い合わせが寄せられた本発表に関し、Unityは以下のポストを投稿しました。

これによると、アプリのインストール1回につき料金が発生し、収益分配型のような継続ロイヤルティではないことを示しています。また、ダウンロード数のカウントは2024年1月1日からスタートし、過去にさかのぼらないことも告知されています。

その後Unity公式はさらにポストを行い、WebGLゲームがカウントに含まれないとしました。

また、メディア「Axios Gaming」がUnityへ問い合わせを行ったところ、以下の情報がUnityから説明されたとのことです。

  • プレイヤーがゲームを削除して再インストールした場合、インストール 2 回、料金 2 回になります。
  • 2 台のデバイスにインストールしても同じ
  • チャリティーゲーム/バンドルの手数料免除
  • カウントはゲームの最初のインストールのみ行われ、再インストールではカウントアップされない
  • 体験版はカウントされない
  • GamePassにおけるカウントは(サービス提供者側が負担するため)開発者にかからない

公式フォーラムにおける更新情報

Unityは公式フォーラムの投稿を更新し、QAを追加しました。一部を紹介します。

https://forum.unity.com/threads/unity-plan-pricing-and-packaging-updates.1482750/

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インストール数のカウント方法

特定のプロジェクトに対してランタイムが配布される回数のカウントには多数のソースからデータを収集する複合モデルを使用。 GDPRおよびCCPAに準拠してデータが使用される。

再インストールはカウントされるか

カウントされる。ユーザーがゲームを再インストール/再ダウンロードしたり、ハードウェアを変更した場合、それは複数のインストールとしてカウントされる。Unityがユーザー情報を収集せず、インストールのデータのみを集めるため。

ゲームの体験版はカウントされるか

一部がカウントされる。早期アクセス、ベータ版、またはゲーム全体を含む体験版の場合はカウントされる(フルゲームと同等)。追加料金を払って製品版にアップグレードできない、1つのステージを切り出したような体験版はカウントされない。

海賊版対策はどうすればよいか

Unityによるカウントシステムが不正利用検出の手法を含んでいる。不正が疑われる場合は開発者がUnityに申請できる。

WebGLゲームやクラウドゲームはどうなるか

インストールするゲーム同様、収益とランタイムのダウンロード数がしきい値に達したときからカウントされる。【追記】ただし、GamePassなどのサブスクにおいてはサービス提供者側が費用を負担する。旧フォーラム投稿ではWebGLゲームもカウント対象とされていたが、新しいXのポストによるとカウント対象外とされている。

発売から何年もたったゲームがしきい値に達したときは、カウントされるか。

2024 年 1 月 1 日以降に発生するすべての新規インストールに基づいてランタイム料金が請求される。

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本件は国内外で大きな議論を呼んでおり、こうした諸条件は今後変更される可能性もあります。現在の公式情報は、以下の公式ブログのガイドをご覧ください。

公式ブログの記事はこちら

igjd

IndieGamesJp.dev Moderator

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