パブリッシャーRaw Furyがインディーゲームクリエイター向けの契約書テンプレートなどドキュメントを多数公開、一部日本語翻訳あり

パブリッシャーRaw Furyは、インディーゲームクリエイター向けに、ビジネスやマーケティングの活動において有用なドキュメントのテンプレートを公開しました。

少し前に、Raw Furyは担当者によるTwitterでのオープンディスカッションがありました。クリエイターからは契約の透明性などについて意見が寄せられており、今回の情報公開はこのフィードバックから発展したものと思われます。

他社との契約時にも必ず参照したい日本語訳

前提知識として、対パブリッシャーの契約書は内容を修正させることができ、納得できない場合は契約しないことができます。携帯電話の契約とは違い、あなたにはパブリッシャーを選ぶ(または自社パブリッシングする)選択肢があるためです。

そして、あなたがどこかのパブリッシャーから契約を持ち掛けられたとき、このドキュメントは契約内容が合理的かつ妥当なものかを図るために非常に役に立ちます。たとえば、RawFuryは「1年間は競合となるようなゲームと契約しない」という条項を契約書に含めています。これはパブリッシャーの意向によるものと思われますが、自身のゲームを安心して任せるためには有効な手段でしょう。

ドキュメントは、下記RawFury公式サイトの「Developer Resources」のページにあります。

リンク先はDropBoxです。その中の「Publishing Agreement」に、販売に関する契約書の日本語翻訳版もあります。なお、本契約書で直接契約するのではなく、あくまで参考用の翻訳となります。残念ながら現在は改行などが崩れていますので、今後の更新に期待です。

契約書には、ディベロッパーに支払うMG(最低金額)をまず定義し、またパブリッシャーがゲームに対してどのような販売促進活動を行うかが記されています。また、契約書面において非常に重要な権利項目も。ライセンス、知的財産権などの定義もあります。

そして、ディベロッパーやパブリッシャーがお互いに何を報告する義務があるか、という点も定義されています。健全かつ対等なビジネスを行うためのさまざまな工夫が蓄積されているように感じました。RawFuryのおそらくこれまでの実績の中で養われたものと思います。

マーケティング活動においては、パブリッシャーが何かプロモーションに動く際は、必ずディベロッパーに関わってもらう(勝手なことはしない)と定義されています。いつの間にか知らない番組で紹介されていたり、プレゼントキャンペーンが始まっていた…ということがないようにしています。

プロモーション費用のシミュレーションExcelや、ゲームプレゼンのテンプレートも

他にも、「Developer Resources」には様々なドキュメントが含まれています。「ピッチ」と呼ばれるパブリッシャー向けプレゼンテーションのスライドテンプレートや、Raw Furyがゲームのプロモーションにかける費用計画のシミュレーションExcelなど、かなりの内部情報まで公開されています。

インディーゲームのビジネスにおいて何の定義が必要なのかを学ぶことができる貴重なドキュメント集です。パブリッシャーとの交渉前に、ぜひ一読していただくことをお勧めします。

Takaaki Ichijo

株式会社ヘッドハイ代表。サークルThrow the warped code outとして『Back in 1995』『デモリッション ロボッツ K.K.』を開発

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