インディーゲームクリエイターコミュニティAsobuがGDC2022の講演で使用したアンケートを公開

国内のインディーゲームクリエイターコミュニティAsobuは、先日のGDC 2022にて行った、世界的な状況における日本でのインディーゲームシーンについて講演しました。今回、講演内容のエビデンスとなったアンケート結果を公開しています。日本におけるインディーゲームシーンの状況を概観できる内容と言えるでしょう。
https://asobu.medium.com/asobu-gdc2022-survey-japanese-5970c4871552
開発資金や言語の問題を浮かび上がらせるアンケート結果
AsobuはGDC 2022の講演を行うにあたり、事前にGoogleアンケートを利用して個人クリエイターへさまざまな質問を実施していました。質問は「専業で開発しているのか、それとも副業か」というものから、「開発資金の調達」など非常に具体的な開発環境に関わるものばかりです。

アンケートには67名の回答が集まりました。今回、公開されたアンケート結果の一例として、開発資金の調達についてはほとんどのクリエイターが「ゲームを作るために別のしごとをしなければならない」、「貯金を使って開発している」などの回答がほとんどであることが明らかになっています。

またクリエイターに「日本語以外にどの言語が話せるか」という質問も。インディーゲームシーンのプラットフォームや市場規模を考えると、英語や中国語によるコミュニケーションが重要な状況です。
ところがアンケートではなんと回答数自体が半減。67名のうち32人のみが日本語以外の言語を話せる状況であり、そのほとんどが英語に集中している結果が出ています。
GDC 2022の講演では、これらのアンケート結果から開発資金の調達について海外と比較して「政府や行政からの財政的支援がまったくない」状況や、「(ほぼ日本語しかできないため)言語の壁が高い」問題に伴う、海外のイベント参加やメディア、コミュニティに参加するハードルが上がってしまっている状況について語られました。
今回のアンケートは、人によってはAsobuがGDC 2022で語った内容以外にもさまざまな分析も可能となるでしょう。貴重な資料でもあるため、一度は目を通すのはいかがでしょうか。